2018年11月11日(日)
エディカです。芸術の秋ね。
ところで、「リベラルアーツ」ってご存知かしら?いわゆる一般教養なんだけど、ルーツは文法、論理学、修辞学、天文学、幾何学、算術、音楽の「自由学芸七科」のようよ。
最近、幅広い知識やセンスを身に付けられるようリベラルアーツが注目されているわ。なんでもビジネスの社会では、「分析」「論理」「理性」といったものを重視するこれまでの意思決定のやり方が行き詰まっている、そこでグローバル企業はエリート社員の芸術教育を進めているらしいの(山口周「世界のエリートはなぜ『美意識』を鍛えるのか」(光文社新書))。
そういえば、国内の大学でもリベラルアーツをうたうところが増えたわね。
【リベラルアーツ採用大学・学部の例(出典;Bebesse Global Learning Center)】
立命館アジア太平洋大学(APU)
法政大学グローバル教養学部
もう一つトレンドとして、「情報系」学部の入学志望者が増えると予想されているわ(週刊ダイヤモンド2018.10.20)。
今後、AI(人工知能)やロボットが人の代わりを果たしてくれる。私たちがこうした新しいテクノロジーとどうお付き合いしていくかがポイント、きっとリベラルアーツの人気もこうした動きに連動しているのね。
でもこれってどう?これからの世の中が見通せないという不安を前にしての「迷走」っていう感じがしなくもないわ。もともと欧米の大学ではリベラルアーツを基礎とした教育がなされている、だからといって欧米諸国が特に優れていて日本はだめだってわけでもないでしょ。リベラルアーツを本当に必要とする人材って実際のところどれほどなのかしら?
大学生活に求められる資源や時間は限られているわ。「いつか役に立つかも」って感じで何でもかんでも詰め込んだところで、世の中に受け容れる用意がなければ・・・・・・無駄よね。
これからの大学教育は、専門性をさらに細分化して、学んだことを確実に社会で活かせるよう実学重視の方針をとるべきね。それに合わせて教えるほうの人材も柔軟に外部に求めるのよ!
授業も真剣に受けるようになるわ。18歳で成人なんだから世の中のことを意識した学生生活にもなるわ(選挙も行ってちょうだいね)。
力をつけたなら卒業しなくてもさっさと就職したり起業したりしたっていいんだから。学部ごとの偏差値とか無意味になるわね。若い時から「何しようか」って将来の目標を考えるわ。
そして、リベラルアーツのほうは、教師、政治家、医師、弁護士といった、よく「先生」って呼ばれる、高い倫理観が求められる職種に関係する学部やコースに限ってはどうかしら?