台湾旅行はストレス・フリーで魅力たっぷり!!

2019年1月7日(月)

 Mizushimaです。

 明けましておめでとうございます。昨年は、私のゆかいな仲間たちの思いを聞いて頂きありがとうございました。お陰様でみんなとても張り切っています。今年もどうぞよろしくお願いします。

 

 昨年末、台湾に行ってきました。その1か月前の11月24日には地方統一選挙で与党の民進党が大敗して衝撃が走りました。たたみかけるように年明けの1月2日、中国の習近平国家主席が式典の中で「一国二制度」による台湾統一を呼びかけました。果たして台湾は中国寄りになっていくのでしょうか?今後の動向が見逃せません。そんな折に台湾(台北)を訪れて思ったことを書き連ねました。

 

【台湾は日本語が上手な人が多い】

 台湾では日本語が結構通じるので驚かされます。また、日本人だと分かると日本語に切り替えて話してもらえます。日本統治時代の名残りもあるのでしょうが、年配の方だけでなく若い人に通じるととても嬉しくなります。

 

 今回旅行会社が用意してくれた行程表に『思い思いのプランでお楽しみください』という記載がありました。これを手に取って見た現地送迎係の青年がクスクスと妙に受けていました。そして、「写真に撮っていいですか?」とお願いされました。放ったらかしっぽくておかしかったのでしょうか。通常であれば『終日自由行動』といったところでしょう。笑いのツボはよく分かりませんでしたが、日本語にとても精通していると感じました。

 

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台北

 

 台北市内の地下鉄の改札口では、仕事を退職して日本語を週に2回勉強しているという「チン」さんという女性から、「何か分からないことがありますか?」と気さくに声をかけられました。おかげで目的地への行き方などを教えてもらいました。聞くと彼女は日本に10回も行っているとのことでした。

 2017年、日本から台湾に約190万人が訪れていますが、台湾からはその倍以上の約461万人が日本を訪れています黄文雄「世界を変えた日本と台湾の絆」徳間書店)。台湾の人口規模(2,358万人)からすると大変な数ですね。

 

 外国で母国語が通じるとそれだけで妙に親近感がわくものです。12月26日、台湾で使用されている多様な言語を平等と位置づける法律(国家言語発展法)が国会を可決したそうです。メジャーな北京語や客家語だけでなく現地少数民族の言語も平等に扱うということです。多様性を受け入れる土壌があるということですね。すごいことだと思います。ちなみに2018年に台湾を訪れた人は史上最多の1,100万人だったそうです。日本だけでなく多くの国・地域から愛されて欲しいと思います。

 

 

【指紋照合は安心対策】 

 一方、入国審査はとても厳格です。桃園国際空港ではそれこそとぐろを巻く行列ができていました。理由は指紋照合でした。検査官の眼前で専用の機械に両方の人差し指を同時に押し当てるのですが、1回でさっと終わる様子はほとんど見受けられません。おかげで空港に到着してから空港を出るまで1時間近くかかってしまいました。 

 でもこれは治安意識の高さを感じさせます。入国中の安心を保証されているとも言えます。現地での買い物決済で指紋照合を求められることはありませんでしたが、これからはキャッシュレスを進めつつ、時に指紋照合を求めることがあってもよいと考えます。

 

 12月28日、ベトナム人観光客152人が台湾入国後に行方をくらますという事件が発生しました。指定された旅行会社が受け入れたベトナム人には電子ビザが発給されるようですが、その制度をかいくぐっての逃亡劇でした。このような事件が起きるとますます審査が厳格になると想定されます。昨年末にソシエッタが紹介していましたが、「監視社会」は台湾でも間違いなく進むでしょう。

 

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桃園国際空港

 

【文化は国民共有のもの?写真撮影「可」】

 國立故宮博物院は定番の観光スポットです。宋・元・明・清王朝の歴代宮廷が所有していた宝物が約2万点収蔵されています。私が見た中で最も古いのは前漢時代(紀元前2世紀)のものでした。そして、驚かされたのはどの展示物も写真撮影が可能という点でした。

 故宮といえば、翠玉白菜(いわゆる白菜とキリギリス)と肉型石(いわゆる豚の角煮)が有名ですが、これらも例外ではありません。みんなお目当ての物の前から横からと角度を変えながら写真を撮りまくっていました。

 冷静に考えれば白菜やら角煮やらといった日常の食品サンプルであって特別感は薄いはずですが、これらの写真がガイドブックなどにばんばん出まくっているので俄然価値が高まって、見逃す訳にはいかなくなる、ひいては故宮に行かない訳にはいかなくなるのです。

 

 ひるがえって日本の博物館で国宝級の展示物を写真撮影を可能としているところがどれほどあるでしょうか?東京国立博物館などは原則可能らしいですが、まだまだ少ないのが現状です。

 台湾では文化は国民のものという意識が高いのでしょう。海外の美術館で自撮りしていて展示物を破損してしまったという話もありましたが、マナーはしっかり守ってもらいながら、先人たちが残してくれた偉大な作品をより身近に感じてもらう工夫はできると思います。むしろ来館者は増えるでしょう。スマホ時代の文化共有のあり方を今一度考える時期にきているのではないでしょうか。

 

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肉型石

 

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  館内で同時開催されていた書などの特別展はさすがに写真撮影不可でした。個人的に中国東晋時代の高名な書家である王羲之(おうぎし)の書に興味があったので、係員に日本語で所在を尋ねると、「おうぎしはない」と日本語で答えてくれた上、さらさらと『1階、模造品』と書いたメモを見せてくれました。どうやら1階でレプリカを見れるようです(注;特別展は2階で開催されていました。)。ここでも日本語が通用しました!

 

 海外旅行でほとんどストレス・フリーなのは嬉しい限りです。それでいてしっかり外国なので様々な刺激を受けることができる点が台湾旅行の魅力です。次回も引き続き今回の旅行を紹介します。