2019年2月4日(月)
フーディンだよ。今年もよろしくなんだな~。
去年の12月26日、日本が国際捕鯨委員会(IWC)を脱退したね。やっぱりなあと思ったよ。クジラを捕ることは一切ダメだって言う外国とは相容れないんだな。早ければ今年の7月には商業捕鯨が再開するんだな~。
クジラの話はこの辺にしといて、マグロの話をするよ。正直、クジラは食べる機会があんまり無いけれど、マグロはこのお正月にもお世話になったもんな~。
マグロは美味しいよね。刺身や寿司の王様といってもいいんだな~。でも、みんながいっぱい捕るから数が減って、今や貴重な資源になっているよ。これからますます高嶺の花になるだろうね。いや「高値」の花かな?乱獲を防ぐにはちゃんと管理していくことが必要なんだな~。
ヒントは既にあるな~。太平洋に「ナウル協定加盟国」っていうのがあって、島国8か国で構成されているんだけど、その地域は、世界のマグロ漁獲量の3分の1を占めることから、「海のOPEC」って言われているんだな。マグロは石油みたいに貴重ってことなんだな~。
ここで面白い取組がされているよ。漁船の滞在日数を制限することでマグロの取り分を整理しているんだな~。もっと言うと、外国の漁船が「EEZ」って呼ばれる排他的経済水域に立ち入る際は、その滞在日数を買い取らせているんだな~。(Newsweek2019.12.4)
オーストラリアにも面白い仕組みがあるよ。「移転可能な個人向け漁獲量割り当て」制度っていう長い名前の制度なんだけど。これは、マグロ漁師が自分たちのマグロを協力して囲い込んで育てて最後に売る、というスタイルを制度にしているんだな~。漁師同士の協力が欠かせないから、一人だけ抜け駆けってできないんだな~。
エンヴィです。
似たような仕組みは、二酸化炭素の排出権取引など環境や天然資源の管理にも使われていますね。
「コモンズ(共有地)の悲劇」というのを聞いたことがありませんか。簡単に言えば、共有の土地でみんながそれぞれ自分の利益を追求し出すと、最終的には資源が荒らされて不幸な結果をもたらすってことです。生物学者のギャレット・ハーディンが唱えたそうですよ(マイケル・ヘスラー「グリッドロック経済」亜紀書房)。
それは結構よくある話なんだな~。ちょっと前にはやった「ライアーゲーム」っていう漫画にもあったな。「『自分だけは儲けよう』なんてプレイヤーが誰一人思わなかったら全員が助かるんです。」なんて名言だな。自分だけ助かろうとすると、結局は自分を含む集団全体が損をするんだな~。
話を元に戻すけど、さっき挙げた太平洋島嶼国の一つにミクロネシア連邦という国があって、そこでは「マグロ透明化技術チャレンジ(Technology for Tuna Transparency Challenge)構想」を打ち立てているんだよ。これは、まさに抜け駆けを許さないよう、監視してデータを収集するっていう取組なんだな~。リモートセンサー、GPSシステム、カメラや追跡装置といった最新技術を各漁船に積んで、捕った魚種の内訳や投棄とかの情報なんかを集めるらしいよ。 ハイテクなんだな~。
限りある資源については、むやみやたらに「自分のもの」っていう所有権を守ってあげる必要まではないと思うよ。共同で管理して、その状況をみんなにも「見える化」すれば、「制限された所有権」となってとても利用しやすくなるんだな~。そんな仕組みを考えるべきなんだな~。
こうした仕組みを、マグロだけでなく、環境関連や鉱物資源、土地、遺伝子情報など幅広い分野で応用できるといいんだな~。そうすれば、感情的に「何が何でもダメ」って話にはならないんだな~。
ぜひ、政府にはこうした重要資源をリストアップして、それぞれに対するアプローチ方法と仕組みを横断的に考えてほしいんだな~。
えっ、これってクジラにも使えるって。ちょっと無理かも!?