米中もし戦わば、日本の進むべき道如何!?

2019年2月18日(月)

 コノミです。

 インフルエンザが流行ってますけど、みなさんお元気でしょうか?今年の節分は終わりましたが、「鬼は外~!」ってばい菌退治したいですね。

 そんな中、アメリカと中国という世界の「二大鬼」の動きはとっても気になります。  

 

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 昨年9月、アメリカが中国からの輸入品2,000億ドル相当に10%の関税をかけました。今後の中国との交渉で満足する結果が得られなければ、3月には25%に引き上げるそうです。

 対する中国も負けていません。お返しにアメリカからの輸入品に関税をかけるとともに、アメリカ製品を買わないよう運動しています。(Newsweek2019.2.5)

 米中貿易戦争が本格化しそうです!

 

 アメリカの考えていることは分かりやすいです。対中国の貿易赤字がものすごく膨らんでいます。2017年でいうと、モノの貿易で3,752億ドルです。なので、関税という手段を使って赤字を減らそうとしているのです。

 もちろん、話はこれだけで終わりません。今後の状況によっては、アメリカはどんどん中国に圧力をかけていくことでしょう。そうこうしているろ、中国から資本が逃げていくかもしれません。あと、機関投資家たちが中国の「元」をめいっぱい売りに出していくかもしれません。そうなると、中国がたくさん持っていて強みとなっているドルの貯金が減っていくことになります。(田村秀男「検証米中貿易戦争」マガジンランド)

 

 ですので、中国も簡単には引き下がれません。ちょうど今、陸と海のシルクロードを経済圏にしようという「一帯一路」構想と、これを実現するためのアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設置により、アジア諸国をはじめとする世界各国に対する影響を大きくしようとしています。

 さらに、中国共産党は富の分配をしていくために、高い経済成長を続けていかなければなりません。不況になって民衆の生活に深刻な影響が生じれば、体制批判につながります。(フランシス・フクヤマ「政治の衰退」講談社

 

 昨年12月、ファーウェイ(中国通信機器メーカー「華為技術」)の幹部がカナダで逮捕されました。アメリカとしては、テクノロジーの世界でどんどん追い上げようとしている中国の「テクノナショナリズム」に警戒を強めています。安全保障は絶対です。イラン問題やアメリカIT産業の保護などいろんな事情が重なっているので、この事件を見る私たちの焦点までぼやけてきそうですが、アメリカにとって大事なのは、あくまでも世界の覇権を握り続け、自国の安全を確保することです

 

 では、日本はいったいどうしたらいいのでしょう?

 

 やっぱり、安全保障を最優先とすべきです。そのためには、たとえ経済面で米中貿易戦争のあおりを受けるとしても、アメリカやヨーロッパの国々と協力していくことが重要です。外国のマネーが喉から手が出るほど欲しい中国に手を差し伸べることについては慎重にならざるを得ません。

 確かに中国市場は魅力的です。2017年の対中国貿易収支も6年ぶりに黒字になったところです。大事にしたいパートナーではあります。でも、これからやってくる「痛み」には耐えなくてはなりません。アジア地域でも覇権を狙うことを隠そうとしない姿勢には要注意です。そして、中国の影響が薄まるかもしれないアジア諸国との関係をより強化すべきです。

 米中貿易戦争において日本の立ち位置はとても重要です。そのことを十分自覚して、目先の利益ではなく、長期的ビジョンでもって対応していくことが求められます