2019年3月4日（月）
おいら、フーディンだよ。
突然だけど、みんなお肉って好き？おいらは大好きなんだな～。でもお肉になる動物は可哀想だな～って思うこともあるんだな～。
そんな気持ちに朗報だよ。動物細胞を培養して作る「培養肉」の生産が本格始動するらしいよ。昨年11月、アメリカの食品医薬品局（FDA）と農務省が、クリーンミートの生産を共同監督する計画を発表したんだな。これで、安全性をチェックしながら、培養肉を提供していくことに対してお墨付きが得られたわけなんだな～。課題はコストだけど、それも下がりつつあるらしいよ。１人当たりのお肉の消費量が100㎏／年以上というアメリカならではの決定だな～。日本やオランダ、イスラエルでも研究や事業が始まっているらしいよ。
（Newsweek2019.1.29）
これまで、食肉にはいろんな反対意見があったよ。ねえ、エンヴィちゃん。
エンヴィです。
はい。特に環境問題が指摘されていますね。地球温暖化、土地の劣化、大気や水質の汚染、悪臭のほか、生物多様性の喪失、家畜が育つ家庭で大量の水を消費してしまうという「ウォーターフットプリント」の問題が主だったところでしょうか。
だな～。あと、最初に言った「可哀想」って問題もあるな。2015年、ニュージーランド議会は、世界に先駆けて動物を感覚のある生き物と認定したんだな。そして、畜産業などで動物の福祉に適切な注意を払うことを義務付ける法律を作ったんだな～。（ユヴァル・ノア・ハラリ「ホモ・デウス」河出書房新社）
培養肉がメインになれば、こうした問題の多くが解消されると思うよ。
ハルです。
良いお話とは思いますが健康面には気を付けたいですね。昨今、糖質の採り過ぎが問題として指摘されています。その反動から、糖質制限を進めて、肉食を進める話もあります。赤身の肉や脂肪は分解されることから食べた分がそのまま身体に残るわけではないと強調されていますね。（牧田善二「医者が教える食事術 最強の教科書」ダイヤモンド社）
しかし、大量に採り過ぎれば肝臓や腎臓への負担が増すことになります（Newsweek2019.2.5）。また、肉類に含まれる動物性脂肪は大腸がん発生のリスクを高めるとされており、このことは動物実験で確かめられています。腸内環境への影響も懸念されます。
身体と置かれている環境との緊張関係によって生じる病気を「ミスマッチ病」と言います。糖尿病に代表される生活習慣病や腰痛など筋骨系の障害が代表例ですが、食べ物由来のものも大いにあります。（ヴァイバー・クリガン＝リード「サピエンス異変」飛鳥新社）
現代の日本人は縄文人のDNAを強く受け継いでいるとされています。すなわち、私たちの体は太古の昔からさほど変化しておらず、この間の食生活や労働習慣などの環境の急激な変化に対応しきれていないのです。
食べ物のほうはいろんなコントロールが効く反面、それを摂取する私たちの身体はコントロールに限界があることを自覚する必要があります。
ハルくん。分かった、分かったよ。力が入るね～。要は、お肉も含めて単一の食材の過剰な摂取や栄養バランスを欠いた食事はしないように気を付けようってことなんだな～。
古い話で申し訳ないけど、18世紀末、イギリスの経済学者トーマス・マルサスは、人口はネズミ算式に増えるが食糧は足し算でしか増えないから限界があるということを自然の法則として発表したんだな（マルサス「人口論」光文社古典新訳文庫）。これまでのところ、テクノロジーがこういった心配を打ち消してくれてるんだけど、それはあくまでも量的な側面についてであって、健康をはじめとする質に関する課題についてはこれから真剣に考えていくべきなんだな～。
おいらもぽっこりお腹が気になるから、毎日の食事を見直してみるかな～。でも、その前にちょいと焼肉でも食べにいくかな～。えっ、そんなんじゃあだめだって！？
【主な食事・商品に含まれる糖質量（角砂糖の個数に換算したもの）】
（牧田善二「医者が教える食事術 最強の教科書」ダイヤモンド社）
スターバックス カフェラテ ４．３個
ドトール カフェ・オ・レ ８．８個
コカ・コーラ １４．１個
カゴメ 野菜生活１００オリジナル ３．７個
白米ごはん １３．８個
おにぎり ６．９個
ビーフカレー ２１．９個
とんこつラーメン １６．５個
クロワッサン ３．２個
フルーツグラノーラ（40ｇ） ６．９個
たいやき １４．６個
