自然大好きドイツでのんびり(ドイツ事情①)

2019年9月2日(月)

 Kyoです。

 仲間たちによるレポートが始まってはや1年が経とうとしています。仲間たちを代表して、みなさんのご愛顧に感謝申し上げます。

 

 さて、この夏、ドイツに行ってきました。日本ではまだ蒸し暑い日が続いていますが、ドイツは涼しいを通り越して寒い日もありました。今回の訪問を仲間たちと振り返ってみたいと思います。

 

【ドイツの食事は自然の恵み】 

  ドイツの食事といえばどんなイメージをお持ちでしょうか?現地では意外にパンがおいしいことを発見しました。お店ではプレッツェルなどおなじみのドイツパンだけでなく、バゲットなどフランスパンも売られていて、しかもレベルも高いです。 

 個人的には表参道にあったドミニク・アンセルベーカリー(現在、閉店)のクロワッサンがイチオシですが、そこまでいかないにしても、ドイツの街中なんかで売られているクロワッサンでも十分おいしかったです。

 

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 夕食ではほぼ毎日ソーセージを食べました。都市名にもなっている「フランクフルト」は耳にされたことがあると思います。いくつかの種類を試してみました。「これは魚肉かな?」と思うのもありました。

 

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 フーディンだよ。

 現代のドイツ人は、台所が汚れないよう「カルテス・エッセン」と呼ばれる火を使わない食事で夕食を済ませる習慣があるそうなんだな~。その代表格がソーセージやハムだよ。池上俊一「森と山と川でたどるドイツ史」岩波ジュニア新書)

 ドイツは長らく分裂国家だったんだな。こうしたドイツ人の心のよりどころの一つが自然であって、 その代表格が「森」なんだな~。グリム童話に出てくる「赤ずきん」や「ヘンデルとグレーテル」にも登場するんだな。

 

 そうですね。その「森」で狩猟することが、当時の領主たちのステータスでした。ソーセージやハムはこの「森」からの恵みなのです。こうしたいきさつを聞くと、食事も一味違ってきます。

 

 ちなみに、大皿の食事をオーダーすると必ずといっていいほどポテトが添えられています。スライスされたもの、マッシュされたものですが、これはドイツの前進であるプロイセン王国のフリードリヒ大王が、自国の強化につながると考え、じゃがいもの普及を進めたことに由来します。

 ドイツの食事には多彩なバリエーションはないかもしれませんが、自然とともに歴史を経て生き残ったものであり、やはりおいしいものです。

 

 

インスタ映えする家々の緑】

 ノイシュバンシュタイン城で有名なフュッセンに電車で向かいました。車窓からは美しい風景とともに、家々のバルコニーが赤色を中心とした花できれいに飾られたりするのを見かけました。また、街中の集合住宅の庭もきちんと整えられていて、気持ちを和ませてくれます。

 これらは、「クラインガルテン(小さな庭)」と呼ばれる市民菜園を進める運動の成果なのかなと思いました。

 

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 ドイツ人の自然への崇拝は現代に脈々と受け継がれている環境保護の精神につながってきます。東日本大震災の発生後に、メルケル首相がいち早く国内の原子力発電所をゼロにすると宣言して世界を驚かせました。

 実は、第二次世界大戦で悪名を馳せたナチス党でさえも環境保護には力を入れていました。動物保護法、帝国自然保護法、森林荒廃防止法など次々と法を制定し、高速道路(アウトバーン)の整備でも自然保護・景観保護を掲げました。

 

 エンヴィです。

 そもそも日本だって森林面積が多く、「八百万神(やおろずのかみ)」と言って、森羅万象に神の存在を認め、自然を敬う傾向のある国ですよね。でも、明治維新による西欧化や第二次世界大戦後の経済成長の中で、自然破壊を進める格好となり、それこそ世界にも類を見ない公害問題を引き起こすことになったんです。

 

 確かにそうですね。今、地球温暖化や海洋プラスチックを中心に環境問題が大きくクローズアップされていますが、一人ひとりが身の回りの小さなことから自然を意識できる取組みを進めることも効果的なのかもしれません。

 

 

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【温泉のつもりが温水プール!?】

 ハルです。

 こうした自然を敬う考えは治療にも反映されています。ドイツ人は現在でも抗生物質等による副作用を怖れて自然療法が人気です。国内で自然食品を扱うチェーン店が、若い方を中心に人気を博しているようです。

 そして、その一つが温泉療法です。日本でも「湯治」は盛んです。戦国時代には武田信玄による「かくし湯」が有名でした。現代医学においても、がんに対する温熱療法に使われたりします。 

 

 そんな話を聞いたので、大聖堂で有名なケルンを訪問した際、「クラウディウステルマ」という温泉施設に行ってみました。

 ドイツの温泉地は、18世紀後半から19世紀の間、自然に囲まれたエレガントな施設として整えられ、エリートらの保養地や観光地になっていきました。バーデン・バーデンなどはその名前のとおり、入浴(バーデン)する保養地として大変有名です。

 

 そんな優雅な施設をイメージして行ったのですが・・・・実態は温泉プールでした!

 

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 まず、水着着用が必須とのことで面喰いました。男女混浴なのです。持ち合わせていなかったのでその場でなるべく安いパンツを購入(約2,000円)しました。もったいない出費となりました。

 さらに、施設も立派な温水プールでした。特にぐるぐる勢いよく回る流れる小さなプールでは、若い人たちがキャーキャー叫びながら、アトラクションを楽しむかのようにはしゃいでいました。

 水温もぬるめで、水から出ると外気で寒いくらいでした。とても「湯治」とは言い難い状況でした。 

 

 次回も引き続きドイツ訪問をレポートします。

 

 

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