頼れるようで頼れない「栄養学」。鍵は「見える化」!

2022年1月3日(月)

 フーディンだよ~。

 

 明けましておめでとう、今年もよろしく!なんだな~。

 おせち料理など食べ過ぎてないかい?おいらは運動はだめだから、健康のために食事のほうは気を遣うようにしているんだな~。

 でも、食事って、「30品目摂りましょう」とか「バランスよく食べましょう」とかよく言われるけど、何となくいい気がするなあっていう程度で、実際どうしたらいいか分からないよね。そして、おいしいものはたいてい「不健康」なんだな~。おそらく、飢え死にしないよう、栄養価が高いものを「おいしい」と感じるようヒトは進化してきたんだろうね。だから、栄養をちゃんと摂りながら「不健康」にならないようにしようとしたら、ヒトは「頭」で理解するしかないんだな~。そんな時、頼れるのが「栄養学」だよ

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「栄養の教科書」新星出版社

 特に押さえておきたいのは、心筋梗塞脳卒中といった循環器系疾患と糖尿病、がんにかからないこと。みんなも意識してるよね。循環器系疾患や糖尿病については、内臓脂肪型の肥満である「メタボリック症候群」を防ぐことが大事になってくるよ。ここで登場するのが野菜だけど、実は、野菜を摂ることで死亡率が低下するとされているのは、栄養学ではがんではなく循環器疾患なんだな~。ところが、その野菜摂取についても課題があるよ。一つは、野菜摂取量を個人ごとに調べる手段がなく、健診など疾病予防の場で活用されていないことなんだな~。平均すると若い人は摂取量が少なく年齢が高くなるほど多くなるらしいけれど、個人単位でチェックしなくちゃね。

 もう一つは、世界的にも野菜と果物を合わせた必要摂取量は1日あたり約400gとされているけれど、「じゃあ、野菜だけだったらどうなの?」っていう疑問に対する明確な「解」が無いことなんだな。果物による糖分の摂り過ぎを気にする人にとっては欲しい情報だよね~。

 

 糖分の話が出てきたから糖尿病のことを考えようか、って実はこれがまた難しいんだな~。「糖=糖尿病」と単純にいかないんだな~。そして、予防については運動のほうはエビデンスがあるんだけれど、食事のほうは結論が出せないんだな~。これだけのことをすれば他は何を食べてもいいよ、という予防法は見つかっていないんだ。

 そんな中でも食べ方やタイミングについてはいくつか指摘されてるよ。例えば、血糖値上昇能力を表す「グリセミック・インデックス(GI)」が低い食べ物は血糖値が急激に上がらないから良いとされていて、習慣的に精白米ごはん(GI=73)からうどん(同55)に変えると、3割以上も糖尿病が予防可能になるんだって。

 あと、「時間栄養学」によると、体内時計のリズムはそれぞれの動物の活動時間帯にピークが来るようになっていて、ヒトは日中がピークだから、夜に食事を摂ると体内時計の「夜型化」を引き起こして、さらに夜食を食べたくなるんだって。すると、夜に活発になる時計遺伝子Bmal1の働きによって、脂肪の貯め込みがますます増えちゃうんだ。ついでに言うと、朝食を抜いて昼・夜の2食で済ます人はメタボリック症候群のリスクが高まるし、朝は高血圧になりやすくなって脳出血の危険も生じるんだな~。

(柴田重信「時間栄養学入門」講談社

 

 次に意識しておきたいのが「塩分」だね。塩分も糖尿病のリスク因子だし、循環器系疾患にも影響してくるんだ。世界保健機関(WHO)が推奨する食塩摂取量は成人で1日あたり5g未満。アメリカの研究だと、太っている人が1日あたり10g以上食べると心不全のリスクが高まるみたい。日本人の摂取量は10g前後だから「黄信号」ってとこだね。

 厄介なのは「隠れた塩」といって、食塩が舌にある味蕾(みらい)細胞に直接付着しない限り、食べ物の「塩味」を感じることはないから、ついつい摂り過ぎちゃうんだな~。日本ではしょうゆやみそ、だしや風味調味料からの摂取が多いみたい。また、総量を制限することは大事だけれど、漬物など単独で塩辛いものは胃がんにも影響するよ。(佐々木敏「データ栄養学のすすめ」女子栄養大学出版部)

 

 このように一つ一つ採り上げていくときりがないけれど、栄養学に基づいて細かいデータを積み上げてこそ、食事全体のコーディネートが可能になるんだな~。

 ラ〇ザップでは、料理の写真を撮らせて食事指導しているよね。これを発展させて、官民共同で壮大なプロジェクトを立ち上げて欲しいね。具体的には、各種料理について一皿ごとに細かく栄養成分の分析を行い、個人の食事パターン(内容、時間帯)による生理学的影響(血圧、血糖値、脂質など)について、長期間で大規模な調査によりビッグ・データを作るんだ。これこそ究極の「栄養学」になるんだな~。今のままだと栄養の個人差を生んでしまう。そうしないためにも、栄養の見える化を進めて欲しいね。それじゃあ、ご馳走様!

 

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