好調日本株!これからは倫理型投資で「見せかけの成長」を卒業だ

2024年8月26日(月)

 フィナよ~。

 

 この1か月の日経平均株価は荒れたわね~。でも、4万円台を狙える位置にあるから、総じて好調と言えそう。ぜひ、今の状況をキープしてもらいたいわ。だって、「経済」に余裕がないと社会にお金が行き渡らないもの。そうなると、また、「失われた○○年」に逆戻りしかねない。「見せかけの成長」と言われないようにしなくっちゃ。

 

 

 これから30年かけて日本株は想像もつかない次元に登っていくわ。日経平均株価は7万円台、いえ、それどころか30万円になるという強気予想もあるくらいよ。

 「それってバブルでしょ」と思うかもしれないけれど、89年のバブルとの最大の違いは、外国人投資家の持ち株比率。当時4%だったのが今や30%超よ。欧米の投資家から見ても日本株は信頼できるってことね。期待投資リターンを示す「株式益回り」が6%と高水準なのは、日本株が割安であることの表れよ。

 

 日本株が好調である理由は3つよ。まず、国主導の賃上げ施策によって、企業が自信をもって値上げに動いて業績改善したこと。これでデフレを脱することができたの。

 次に、海外の動きよ。半導体サプライチェーンが中国から移って、日本への大型の直接投資が行われ、国内が活性化しているの。観光ビジネスも手堅そうね。

 そして、日銀の動きがすごくいいのよ。今年の3月、マイナス金利政策や長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)の撤廃、上場投資信託ETF)の終了を決定したわ。異次元緩和の出口戦略を、混乱させることなく慎重に進めているの。(鈴木亮「日本株黄金の時代が始まる」日本経済新聞出版)

 

 でも、油断は禁物よ。2023年時点の世界の株式時価総額は約108兆ドル。これは、世界の経済規模とほぼ同レベルよ。そして、この3倍ものお金が金融市場で動いている。この巨額の投資マネーを吸収するだけの実体経済を維持していくのは至難の業よ。だから、ただ単に勢いに任せて走り続けるのではなく、長期的視点に立って、「社会」への投資を考えていかなくちゃならないの。好循環を生み出す構造的な仕込みをしておくのよ。(鎌田恭幸「社会をよくする投資入門」PUBLISHING)

 

 ポイントは、柔軟さを持つ資本主義という形態のまま、投資を最大限に活用して、経済活動を倫理的にアップデートするよう仕向けること。(マルクス・ガブリエル「倫理資本主義の時代」ハヤカワ新書)

 具体的には、「倫理型投資」を専門とする証券取引市場を創ってはどうかしら。そこで医療や介護、教育や子ども、障がい者ジェンダー、環境やエネルギーといった社会的課題を解決するための投資を呼び込むの。リターンは小さくても、社会のレジリエンスを高めることができれば、少子高齢化を突き進む日本の経済リスクを和らげることができるわ。今がチャンスよ!