ニッポン印の「食」を世界へ売り込め!

2023年9月25日(月)

 フーディンだよ。

 

 処理水放出の影響が続いているね。一刻も早く日本水産物の信頼を取り戻したいんだな~。外国人観光客が日本に期待していることのトップは日本食を食べることなんだって。日本の「食」のファンを世界中に作れば、いざという場合の食料安全保障にも貢献できるよ。円安の今だからこそ日本の「食」を世界に売り込むんだな~。

 

 食品の輸出で抑えておくべきポイントは3つ。何を輸出するか。どこに輸出するか。そして、そのための国内のメカニズムを整えることだよ。

 農林水産物・食品の輸出額は、2022年で過去最高の1兆4148億円を記録したよ。欲も出ちゃうよね。政府は2030年に5兆円の目標を設定している。じゃあどんな品目かというと、アルコール飲料、ホタテ貝、牛肉が金額ベースで上位なんだな~。これらは日本の「主食」じゃないね。(伊藤優志ら「よくわかる食品輸出」日本食糧新聞社

 ここはやっぱり、米や野菜を中心にすることを考えるべきだよ。海外では日本の米は美味しいと評判だし、グルテンフリーの考え方が広まりつつある。米粉米粉製品と併せて日本米を主力品目にすべきなんだな~。

 野菜も頑張りたいね。国内生産は高く売れるものばかりに目がいっているけれど、そうすると加工用の安いものは輸入に頼らざるを得なくなり、安全保障上はアウトだよ。海外の購買層の裾野を広げるべく、中価格帯の商品を充実させるべきなんだな~。

 

 次に輸出先。今、世界の食料の市場規模は爆増中だよ。2015年から2030年にかけて1.5倍の1360兆となっている。このうちアジアだけでも1.9倍と狙い目だよ。

 輸出先は効果の出やすい地域に絞り込みたいところだけど、一つの品目を一つの国に大量に輸出するのではなく、複数の国に輸出して急変に対応できるようにしたいんだな~。自給がピンチだから「輸出をやめます」というんじゃ相手国にとってショックだろうし、反対に禁輸措置を取られたら日本国内の価格が暴落しちゃうもんね。(末松広行「日本の食料安全保障」育鵬社

 

 そして、輸出拡大には国内の体制を整えることがとっても大事だよ。これからは生産年齢人口が減少するから先細り感が強い。労力軽減などのイノベーションを進めながら、工夫していく必要があるよ。

 流通面では、青果物集出荷施設を港湾近くなどに集約化して稼働率を向上させること、パレットに荷物を積んで保管や輸送、荷下ろしをする「一貫パレチゼーション」を進めること。現場ではAIによる選果や除草ロボットなどの活用を進めることだね。(窪田新之助ら「人口減少時代の農業と食」ちくま新書

 輸出は国の戦略と総合力が試される。成功すれば、国内産業が活性化するし、無理な形で外国人労働者に頼らなくて済む。ぜひみんなで日本の「食」を推していこうね!