だるいのは低気圧のせい?体調管理に気象学

2023年12月4日(月)

 エンヴィです。

 

 めっきり寒くなってきました。みなさん体調は維持できていますか。ひょっとして、頭痛や肩こり、首こり、関節痛、古傷の痛み、めまい、倦怠感、気分の落ち込みに悩まされていません?それって、低気圧の影響かもしれないですよ。「低気圧女子」が増えています。現代人は自律神経の総合力が弱くなっていると言われます。気象を学んで、体調管理に役立ててみましょう。

 

 

 日本の上空を通過する低気圧は一年でおよそ100個もあります。しょっちゅう「低気圧」なんですね。気圧が低いと、体内の細胞に含まれる水分が外側に向かおうとします。ちょうど、山頂でパンパンに膨らむ菓子袋のイメージです。さらに、低気圧の影響で雨が降って湿気が多いと汗をかきにくくなり、体がむくみます。さらに、自律神経の一つである「副交感神経」が働いて血管が拡張すると片頭痛の原因になります。内耳周辺の神経が圧迫されると耳鳴りやめまいにつながります。

 こんな時は、もう一つの自律神経である「交感神経」を働かせて、「自律神経バランス」を取ることが大事です。意識して動く、いつもより早歩きする、などです。スマホの利用を控え目にして、目や首を酷使しないことも重要です。

 

 季節変化による影響も大事です。冬は寒さから身を守ろうと「交感神経」優位となり、血管を収縮させて体内の熱を逃がさないようにします。年末はただでさえ忙しいので、緊張状態が続くことになります。できるだけリラックスに努めましょう。手っ取り早いのは水を飲むことです。逆に春から夏は「副交感神経」が優位となります。

 気象の動きや特徴を知り、次の季節に向け、先手先手で準備していくことが元気でいられる秘訣です。(小林弘幸ら「低気圧がしんどい人の天気に負けないカラダ大全」サンマーク出版

 

 「気象」を学ぶと「気候」のことも気になります。どちらも太陽の光が元です。地球温暖化と併せて「異常気象」という言葉が聞かれて久しいですが、その状況は気象データからも読み取れます。

 日本の場合、過去100年のうち最初と最後の30年を比較すると猛暑日が3.5倍増えています。1時間80㎜以上の猛烈な雨の観測回数は40年間で1.8倍増えています。集中豪雨の発生頻度は45年間で2倍になっています。ちなみに、日本で発生する集中豪雨の約7割が線状降水帯によるものです。(荒木健太郎「読み終えた瞬間、空が美しく見える気象の話」ダイヤモンド社

 毎日の天気予報や気象情報は、人が活動をする上で大変有用です。その延長で気候のことも学んでみましょう。体調管理だけでなく、地球環境を適切に管理することも僕たちにとって大事な役目です。今の立ち位置を知ることが未来の活動につながるのです。