「Z世代」のトリセツ、ご紹介します。

2024年1月22日(月)

 エディカです。

 

 自民党の支持率が14.6%と過去最低を記録したわ。岸田政権の支持率もヤバいけど、派閥の裏金事件はダメ押しになりそう。物価高に対応した経済対策、所得税減税、賃金アップと、あらん限りの個人支援策を打ち出しているのに支持率が一向に上向く気配が無いわ。なぜかしら?

 

 私なりの結論は「Z世代に見透かされているから」よ。先に挙げた対策はいずれもZ世代にとってもありがたいものよ。でも「いずれ自分たちの負担になるんだ」と冷めた目で見ているに違いないわ。

 選挙対策の定石は「高齢者対策」でしょうけど、世代間で価値観の差が縮まりつつある中で、若い世代は活力があるからインパクトは大きい。高齢者もいつの間にか彼らの行動に影響を受けているわ。国民のたった1割と見くびらず、Z世代の挙動の本質を理解すべきよ。

 

 Z世代は1995~2004年生まれの人たち・・・現在の20代よ。この世代は、あらゆるモノが身の回りにあふれる中で東日本大震災が発生し、「モノより想い出」の意識を強くした人たち。だから、人とのつながりや「コト」を重視していて、日常は人とのシェアやイベントを基本軸とする。

 加えて、学校で「エコロジー教育」や「ボランティア教育」を受けて育っている。SDGsの内容もよく知っているわ。常に「意味」を問う姿勢を持っているの。

 こうした人たちだから、時間の浪費やストレスは大っ嫌いね。映画やドラマも、面白いかどうか「ネタバレ視聴」「ながら視聴」でさっと見極めた上で、良いものと判断したら「通し」で視聴する。究極の「タイパ」よ。モノを買う際も、製造や廃棄の工程にまで思いを巡らすわ~。(山田昌弘「『今どきの若者』のリアル」PHP新書

 そして、ハラスメントや格差、人権、環境といった問題について、説明がつかない因襲は受け入れようとしない。「裏金」なんて最たるものね。Z世代を2割も抱えるアメリカはもっと手厳しいわ。彼らはデジタル・ネイティブでもあるからオンライン抗議なんかもお手のものよ。きっと、未来の私たちの価値観は今とは全く違うものになるでしょうね(三牧聖子「Z世代のアメリカ」NHK出版新書)。そして改めて思うの・・・教育の影響って大きいんだなって。

 

 一つ知っておいて欲しいのは、Z世代は「誰も自分を守ってくれない」という不安を抱えるとともに失敗を極度に恐れる人たちってこと。だから、接する時の「親しみ感」は重要よ。理想の上司に「ドラゴンボール」の「フリーザ」が挙がるのはそのせいかしら・・・。圧倒的実力を持ちつつ、普段は丁寧語で口元には笑みという余裕が魅力みたい。(俵原正仁「管理職のためのZ世代の育て方」明治図書

 教育はその時代の世相と相まって人々の人生観をつくる・・・それが社会を形作り、次の教育のあり方も決まるってことを、教育者は意識しておくべきね。