2024年1月29日(月)
フーディンだよ。
納豆食べてる~?
おいらは好きだけど、あの臭いがダメって人いるよね。臭いの元は納豆菌っていう酵母が作り出しているんだ。臭いを抜きにすると、納豆は栄養たっぷりの優れた発酵食品だよ。特にビタミン類は、原料である大豆より豊富に含まれているんだな~。
こんなにも栄養の優等生だから、戦争当時は連合艦隊の艦内で納豆づくりが行われていたくらいなんだ。まさに「戦闘メシ」だね。艦内は換気が悪く室温が高いから、納豆菌には居心地がよかったみたい。戦後も、GHQが農林省のずさんな食糧復興計画にダメ出しして、手近な栄養源として納豆を採用したんだって。「引き」がすごいね~。
同じく大豆由来の「豆味噌」は、スタミナ補給にもってこいだから、徳川家康が大いに利用して、あの最強の徳川軍団を作り上げたって言われているよ。味噌のほとんどは米味噌だから、家康の着眼点って鋭いよね~。
米といえば、米から作られる酢は、中国では「活力源」とされているんだ。代謝が活発になって疲労の蓄積を防いでくれるし、食べた物を効率よくエネルギーに変えてくれる。旧日本海軍も「酢は力」とウスターソースを使っていたんだな~。
発酵食品は他にもパンやチーズ、醤油などたくさんあるし、驚くことにチョコレートや鰹節もそうなんだな~。(小泉武夫「発酵食品と戦争」文春新書)
「発酵の力」を感じられるのは食品だけじゃないよ。発酵食品の生産額は、日本の発酵産業全体の20%に過ぎない。「発酵の力」は、医薬品やワクチン、バイオテクノロジー、環境浄化、バイオ燃料にも活かされている。世界でなんと40億ドルを超すレベルなんだ。しかも、酵母の研究はまだまだ多くの可能性を秘めているんだってさ。(ニコラス・マネー「酵母 文明を発酵させる菌の話」草思社)
話を食品に戻すと、政府は有事に「食料増産」を命令できる法律を検討し始めたんだな~。背景には、カロリーベースで38%(2022年)という日本の食料自給率の低さがあるよ。21世紀は気候変動、人口急増、有事による「飢餓の世紀」と言われている。
特に気になるのはタンパク質。タンパク質は大多数の国が海外に依存している。日本の場合、タンパク質自給率は27.1%と世界182か国中で155位。だめじゃん!(高橋五郎「食糧危機の未来年表」朝日新書)
こういう時こそ発酵食品の出番だよ。納豆なら、質的に牛肉と同じレベルのタンパク質を提供してくれるし、1パックのタンパク質含有量は45gと1日に必要な60gに迫るんだな~。「くさい」と敬遠せず、家康やGHQのように「発酵の力」を大いに活用して、戦闘力アップさせようね!